秘密の★オトナのお勉強①



その言葉を聞いた貞永は、フッと微笑みを浮かべながら了承してくれたんだ。


という訳で、あたしはこれから貞永を迎えに行く事になっている。



…猛が居るという事は、想定外だろうけど。




「貞永、ビックリするだろうね!居るはずのない猛がここに居るんだもん!」



「だろうな」




そんな会話を交わしていると、あっという間に貞永のマンションに到着した。


エントランスでケータイをいじっている貞永は、あたしの車の存在に気付くと、駆け足でこっちに寄ってくる。


いつものように助手席を開けた所で、貞永はいつもと違う光景に気が付いた。




「…た…ける…?」



「久しぶり光輝くん。ハリウッド進出おめでとう」




いつもの笑みを浮かべる猛を見て一瞬驚いた後、貞永はフッと優しく笑った。




「…ありがとな、猛」




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