秘密の★オトナのお勉強①
これだけ素直になれたのは、久しぶりかもしれない。
しかも、その相手が…大好きな貞永。
貞永は頭に回していた手で、ゆっくりと髪の毛に触れていく。
「…やっと、言ってくれたな。俺の求めていた言葉」
「え…?」
「俺もずっとあゆが好きだった、いや、愛してた」
ギュッとあたしを抱きしめる腕に、力がこもっていくのが分かる。
貞永の気持ちを聞き逃さまいと、あたしは目を閉じて神経を集中させる。
「高校の時から、俺はあゆの事が忘れられなかった。…だからチャンスだと思った。あゆがマネージャーとして俺の下で働くと知った時」
「貞永…」
「あんな酷い別れ方をしておいて、無責任だと思うかもしれない。だけど俺は、この気持ちをどうする事も出来ねぇよ…!」
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