秘密の★オトナのお勉強①



冬馬に連れて来られた屋上で、あたしはわんわん泣いた。


きっと、出てきた涙の量だけ、光輝への想いが詰まっていたんだ。


それだけ光輝の存在は大事だったという事。




あたしの「初めて」を全てあげた人。

…それが光輝。




「あたし…大好きだったのにっ…」



「うん…」



「誰よりも…この気持ちは負けないくらい…大好きだったのにぃっ…!」



「うん…」




冬馬は嫌がる事なく、あたしの話を聞いてくれた。


失恋?いや、あたしはフラれたんだ。

大好き過ぎて、どうしようもなかった光輝に。




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