秘密の★オトナのお勉強①


…一瞬、目の前にいる佐田さんが、誰だか分からなくなっていた。


いや、目の前にいるのは佐田さんなんかじゃない。


「有名女優の佐田蘭」という仮面を被った、悪魔だ。




「世間が知ったらヤバイんじゃないの?光輝くんのイメージを下げない為にも」




佐田さんの言葉は、いとも簡単にあたしの頭の中へと進入してくる。


そして、ひとつの疑問があたしの頭の中で生まれた。




「…なんで」



「は?」



「なんでアナタが、その事を知っているんですか…?」




否定は出来ない、と思った。

というか、させてくれないの方が正しいのかもしれない。


あたしはただジッと佐田さんの言葉を待っていた。




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