僕の街には今日も雨(涙)が降る…。
「り、李麻?急に如何したの?」

 飛夏羽は焦りながら李麻を見つめた。

「ごめん…うちだって助けられなかったけどさ…でも二人とも友達なんで
しょ?…何でなの?それどころか普通に見てたよね?」

 次々来る李麻の問いに答えられず、純と零は黙り込んでしまった。

 しばらくしてから口を開いたのは零だった。

「だってあいつ等…やらないんだったら見てろって…」
「そうだよ…そんなのに抵抗出来る訳…」

 零に続いて、純も答えた。

「それだからって助けないの?そんなの可笑しいよ!だって…」
「止めて!」

 李麻が言おうとしたところを、飛夏羽が止めた。

 全員が飛夏羽の声に驚き、飛夏羽を見た。

 飛夏羽は目に涙を浮かべながら三人に話した。

「橘君も…緒方君も悪くないよ。私が全部悪かったの…だって知ってたんで
しょ?私のせいで…優都が苛められてたって。」
「!?」

 優都は、階段の途中で立ち止まった。

 この四人を追いかけてきた優都は、話を全て聞いてしまったのだった。

「だから…誰も悪くない…悪いのは…私だよ…」

 飛夏羽は床に泣き崩れた。

「…飛夏羽…ごめん…」

 李麻は謝りながら飛夏羽の震える肩を抱いた。

「…そんな…まさか…」

 優都は飛夏羽達の話を聞いて、体全体が震え出した。
止めようとしても止まらない、その体を一生懸命抑えようとしていた。

 震えながら手すりに掴まろうとして、優都は誰かに引っ張られた。

「うわっ!?」

ドサッ!

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