僕の街には今日も雨(涙)が降る…。
「やべっ…もうこんな時間だぜ。」
「あ、本当だ。早く行こうぜ。」
「あの体育のハゲうるせぇもんな。」

 全員、急いで外へ走って行った。

 体育館から外へ行く所で、急に克哉が立ち止まった。

「…煙草が無い!」
「どうせまた買えるだろ。買わせるか?何時もの奴に。ほら、何時もの奴が来た
ぜ?」

 克哉が顔を上げると、優都がこっちに歩いてきていた。

「なっ?来ただろ?」
「やっぱ分かるんだねぇ、彼女が居ると。」
「!?」

 和久は口を滑らせた克哉の口を急いで手で塞いだ。

「バカ!言うなよ!」

 翔太は気にせずに優都の前に行き、馴れ馴れしく優都の肩に自分の腕をおい
た。

「なぁ、今の聞いてたんだよな?」
「………」
「聞いてたんだよなぁ?」
「お口無くなっちゃった?」

 全員が口々に言う中、優都は黙り込み、翔太の手を振り払うと体育館へと歩き
出そうとした。

「あっそう…じゃあ、俺たちがお喋りさせてやるよ!」

 翔太はそう叫んで、優都の腹を膝蹴りした。

「うっ…」

 優都は苦しそうな表情を浮かべ、そのまま床に倒れこんだ。

「お前も5日間持てる?まっ、頑張れよ。」
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