僕の街には今日も雨(涙)が降る…。
 優都は飛夏羽を持ち上げ、窓に立たせた。

「…優都…力あるんだね…びっくりしちゃった…」
「当たり前でしょ。これでも一応男なんだから。女の子持ち上げる力ぐらいある
よ。」
「そ、そうだよね…わっ!?」

 飛夏羽は窓から滑り落ちそうになった。

「危ない!」

 優都は咄嗟の所で飛夏羽の手をつかみ、ゆっくり下に下ろした。

「あ、ありがとう…」
「ううん。大丈夫?」

 飛夏羽は顔を赤くしながら頷いた。

 優都は優しく笑うと自分も窓に飛び移り、外へと飛び降りた。

「戻ろう。」
「そうだね…」

 2人は急いで教室へと走って行った。

 李麻達は教室に戻ってきていて、今か今かと飛夏羽達の帰りを待っていた。

「やっぱ…何かあったんじゃねぇか?」
「分かんないけどさぁ…」
「大丈夫だよ…優都と飛夏羽だもん…きっと…」

 その時、バン!とドアを開ける音をたて、飛夏羽と優都が同時に教室に入って
きた。
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