僕の街には今日も雨(涙)が降る…。
 そして、飛夏羽は小さな部屋に閉じ込められ、その中で涙が尽きるまで泣い
た。

 声を上げ、家族を思い、友人を思い、そして、愛する者を思って飛夏羽は泣い
た。

「…助けて…お願い…助けてぇ…」

 誰に助けを求められるだろうか?誰に助けを求めたら分からないまま、飛夏羽
は助けを求め続けた。

 この街に、雨が降り止む事は無いのだろうか?
雨はどんどん降り続き、一生振っている様な気にさせた。

 誰かが泣けば、また、誰かが泣く。その繰り返しだったのだ。

 飛夏羽はどうなってしまうのだろうか。
優都は次にどんな行動を起こすのか。
李麻、純、零の作戦は成功するのだろうか?

 全員が悩む中、雨はいっそう降り続いていた。
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