僕の街には今日も雨(涙)が降る…。
「お、おはよ…」

 一方飛夏羽は恐る恐る教室に入っていった。

 李麻は飛夏羽を見ると走ってきて飛夏羽に飛びついた。

「もう~!馬鹿ぁ!心配したんだからぁ!」
「ご、ごめん…」

 李麻は飛夏羽を席に座らせ、自分も席に座ると飛夏羽の両肩を掴んだ。

「ど、如何したの?」
「ねぇ飛夏羽。今日、一寸会って貰いたい人が居るんだけど良いかな?」
「う、うん…」

 疑問に思いながらも飛夏羽は頷いた。

 飛夏羽の答えを聞いた李麻はパッと顔を明るくし、直ぐに飛夏羽を引っ張っ
てある場所へ連れて行こうとした。
そして教室を出ようとして飛夏羽は男子とぶつかった。

「ご、ごめんなさい…」
「こっちこそ…」

飛夏羽がぶつかったのは優都だった。

 飛夏羽は急いで優都から目を逸らすと今度は飛夏羽が李麻を引っ張って走っ
て行った。

「一寸!飛夏羽ぁ!?」
「…はぁ…」

 優都は飛夏羽の行動を見て溜息を吐き、自分の席に着いた。

「おっはよ~!」

 ドアを思い切り開けて純が優都に駆け寄ってきた。

「お、おはよう…」

 純はにこにこしながら優都を見た。

 何時もはクールな純が、こんな風に朝からテンションが高い日は初めてだ。
優都は何かの前触れでは無いのかと思ってしまった。

「…おはよう…」

 すると今度は窓から小さな声が聞こえ、優都が窓を覗いた瞬間葉っぱだらけ
になった零が入って来た。

「れ、零君?大丈夫?」
「大丈夫もクソもねぇ~。朝から捕まったし…」

 零はブツブツ言いながら椅子に座った。

「ねぇ優都君。今日一緒に帰れる?」
「え?あ、うん。」

 純の急な問いに驚いて優都は対応した。

 純は嬉しそうな顔で「ありがとう!」と言った。

「飛夏羽、ここだよ。」
「…ここって…」
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