いちごみるく
あたしもこれから折りたたみ傘持ってこよう…
奈美の掃除が終わるまで時間つぶしに廊下を歩いていると、廊下でじゃれ合っている男子達を見かけた。
笑って騒がしかった為に思わず目がいくと、そこでじゃれていたのは圭太くん。
祐一くんはいないみたいだった。
「あれ?初実ちゃんじゃーん」
ボーッとしていたあたしに気づいた圭太くんは、あたしに話しかけてきた。
「あぁ、まぁ…」
「どうしたのー?」
「傘忘れちゃってて」
事情を話すと圭太くんは一回教室に戻って帰ってきた。
圭太くんが持っていたのはビニール傘。
「これ使えば??」
「いや圭太くん濡れちゃうでしょ」
必死に断るあたし…だって絶対圭太くんに風邪ひかせちゃうし。