千恋 第1部
-201-
…ここか

ピンポーン

………「開いてるよ。」ガチャ

「おじゃましまぁす。」
家の中にはダンボール箱がたくさん…
まだ引っ越して来たばっかだもんなぁ。

「唯ぃ、そこの荷物こっち持ってきて!」

え?あ、はいはい。

「こ、これ?」

「そぉそぉ、それぇ。あとそっちのもね。」

「はいよー」

…っておい!!わしゃ手伝いに来たんか?
違うわ!ハゲ!!

「何?私呼んだのって、こーゆー事?」

「うん♪そーゆー事ぉ」
笑顔で言われても…

「でもほらぁ、あれとこっちの箱で最後だから。」

…仕方ないなぁ
私はすべての荷物を片付け、翔也の部屋に入った。

部屋にはベッド、机、テレビ、ソファーがある…
…金持ちだしね。

自分の部屋は片付いてんのかよ。
案外落ち着いた雰囲気に私は居心地よく感じた。
「あ、そいえば俺まだ唯のアド知らないから教えて!」

予想外の質問。

「いいよぉ、翔也のも教えてね。」

私達は赤外線でお互いのプロフィールを送りあった。
「朝ってバス何時なの?


そっかぁ、明日から翔也もスクールバスに乗って行くのか…

「私は8:00前のに乗るけど、7:00に出るのもあるよ。」

「ふぅーん。唯がそれなら俺も同じのに乗る。」
…一緒かぁ。なんかこれから楽しくなりそう!
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