千恋 第1部
そして私達は家を出た。

「やっぱこんでるかなぁ…」

「…かもね」



私達が花火大会の場所についた頃には、たくさんの人がいた。


「とりあえず何する?」

……何しよう…

「じゃあ、出店まわろっか?」

迷っている私を翔也はリードしてくれた。

「うん」


私と翔也は金魚すくいをした。

「俺、結構得意なんだぁ、金魚すくい」

あんたは何でも得意だろ

「私ダメ!すぐ穴あいちゃうもん」

そう言って10秒もたたないうちに破れた…


「はははっ、へたくそ」

「うるさいっ!」

結局、翔也は小さな金魚を2匹とった。


その後、たこ焼きを食べてお腹いっぱいになった私達は、河原で花火が始まるのをまった。


「まだかなぁ?」

「もうすぐじゃない?」

そんな話をしてるうちに最初の花火があがった。


―ド~ンッ―


私は自然と笑っていた。

「………しょぼ」

あぁん?

「ぶち壊し~」


そして、また私達は笑った。

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