気になるアイツ


「はぁ?こう見えても体力はあるから!」
「ほんとにー?」

ちょっとだけ、からかってみる。
一年生って思ってたら何か…
可愛く思えてきた。小さいし。

「はい、乗れって」
「重くても知らないからね?」

あたしは渋々、後ろに跨った。

「てか、名前何?二年だよね?」
「二年じゃないし!名前はねー…
 さぁなんでしょう。
 てか先にそっちから言ってよ」

すると急に自転車が進みだした。
以外にもスイスイと進んでいる。

…本当に、体力あったんだー…

「俺?翔馬だけど」
「ふーん。あたし美由」
「ふーん」
「や、ふーんて何」
「おまえも言ったじゃん」

あ、そうか。
そしてあたしは今頃気付いた。

男子と2ケツするのって、
これが初めてだ―――――

なんて。

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