気になるアイツ
「もうすぐ着く」
「早くっ」
そして自転車は止まった。
ここが、こいつの家…?
「待ってて」
「え、うん……」
翔馬は、ひょい、と自転車から降りた。
若干飛び降りた感があったけど。
やっぱり、小さいなぁ…。
これってあたしの小5くらいの時の
身長じゃないかな…。
そんなことを考えていると、
翔馬がまた戻ってきた。
いつの間に…
「あ、今見たら15分だった」
「ほんとに?!早く行こっ」
「はいはい」
すると自転車がまた進み始める。
流石に翔馬も急いでくれているのか
先ほどよりスピードアップしている。
通ったばかりの道を逆戻りし、
翔馬とぶつかったあの曲がり角を曲がり、
そして学校に着いた。