気になるアイツ


下駄箱からは一番近い教室が、
あたしのクラス。
あと3分くらいしかないけど
歩いてても間に合う位置。

どちらにしろ、走れないんだけどね…。

片足を、軽くずりながらも
あたしは教室まで歩いた。

そして、教室に入った――・・・


「あ、おはよ!」
「おはよおーっ」
「おはよう」

一斉に3人に挨拶をされる。
この3人はいつも一緒に行動している、
いわゆる、仲良しグループ。

「おはよっ」

あたしは3人に返事を返す。


「今日遅かったね?」

そう言ったのは…
あたしの、一番の友達であり、親友の…
黒木 里奈。
色が黒いからか、苗字が黒木だからなのか、
みんなからはクロって呼ばれてる。
あたしもそのうちの1人だけどね。

「まあ…ちょっと色々あって!」

翔馬とのことは話さないでおこう。
話してもいいんだけど…
別に、大したことじゃないもんね…?

< 9 / 18 >

この作品をシェア

pagetop