悪魔な天使
ていうか、誰とでもキスすんだね。
ありえない!!
−ガシャ
「おかえりぃ…直どうした」
翔が心配そうな顔で私を見つめる。
「えっ?なにが?」
「なにがって。直泣いてるよ」
泣いてるって…。
まっさかぁなんで泣くのよ
「泣いてないよ」
といいながら頬を触ると、何故か濡れている。
「あれっなんで。」
理由があるとしたら。多分さっきの事しかない。
そう考えたら涙が止まらなくなった。
−ギュー
翔が私をそっと抱きしめた。
「なんかあったんでしょ?」
優しく翔が聞いてくる。
言ったら、私が爽とキスしたってばれちゃう。
「んー。」
どうしよう。言うべきかなっ?でもでもーっ
「言えよ」
翔の目が真っすぐ私を見る。
言うしかないか…。
「爽と楠さん…キスしてた。爽…私にキスしたりしてて。初めてだってとられたのに。他の人とするんだ…って思ったら。」
「……。」
黙ったままの翔。
「しょングッ」
いきなり翔が私の口を口で塞ぐ。
「ンはぁ…くる…しぃよ」
いろんな角度で深く深くキスをする
優しさのかけらもない、怒りで溢れる独占欲丸出しのキス。