悪魔な天使

「知ってるよ」

と、可愛らしく首を傾げながら言っている


「じゃあ私に関わんないでよ!!」

「なんで?」

なんでって。

「私が付き纏ってるってなってるんだからそっちが話しかけてきちゃだめじゃん」


「べつにいいじゃん」

あんたはよくてもわたしはだめなんだよっ!

「よくないよっ!あんたがよくても、私は…毎日毎日学校来るのもやなぐらい…」


必死に喋ってたらぽろぽろと涙があふれてきて

言いたい事言えなくなって

夢兎に抱きしめられて。


「俺あの噂が本当ならなって思った。」

ん?どういう意味だ?

「なーたんの事好きなの」

人生初の告白がこんなかっこいい人でいいのでしょうか?


「ははっ冗談かい?」

「俺冗談嫌い」

真剣過ぎる夢兎の声

「あっそうなんだ」

「なーたんは俺の事嫌い?」

嫌いとか好きとかそういうのはない


「嫌いじゃない」

「じゃあ好き?」

「好きじゃない」

「じゃあなに?」

なにって言われると困っちゃうんだよなぁ

「わかんない。」

「じゃあ一週間限定で俺と付き合ってよ」

そういって笑う夢兎。
不覚にもドキッてした。

「じゃあ一週間限定で。」
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