悪魔な天使
家の前に誰か立ってるみたい。

「誰かいない??」

と、夢兎が聞いてくる。


「いる。よね?」

まさかだとは思うけど…
爽じゃあないよね?


家に近付くに連れ、正体が明らかになっていく。


あーぁ。
やっぱりだ

「爽さんなにしてんですか」
そう私が声をかけると


「直。かえんぞ」

と、私の腕を掴み歩き出す

「ちょっと爽!離して」

私は爽の手から腕を離す

「いきなり来てなんなの?」

意味わかんないんだけど


「なんなのはお前の方だよ。男の家泊まるとか馬鹿じゃねーの?」

はぁ?
あんたに馬鹿とか言われたくないんですけど。


「別に関係ないじゃん!帰ってよ」


「関係なくねぇだろ?許婚なんだし。」

最悪だ
その話持ち出してきたかー。

「だから何?許婚だからって結婚しなくちゃならないわけ?」


すると突然

「なーたん。今日はかえんな。」

と、夢兎が私に向かって言った。

「でも…」

「いーから。ちゃんと話付けておいで」

そういって微笑んでいる

「ごめんね。今度お礼するから」

そういった瞬間
爽に腕を引っ張られた。

「ちょっ爽!!」
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