波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~
ドアをちょっとだけ開けて顔をのぞかせたコーチは、ただならぬ雰囲気に気付いたみたい。
「久保田、何かあったんか?他の3人、練習行ってええから。久保田のことは俺に任せとけ」
私のそばからなかなか離れない3人。
私もほんまはみんなにそばにおって欲しかった。
でも、
「大丈夫やから」
強がってしまう。
心配そうに私を見ながら部室から出て行く3人。
部室に入ってくるコーチ。
お願いやから今は優しくせんとってください。
お願いやから冷たく怒ってください。
「久保田…… お前の涙なんか見たくないねん、俺」
コーチの首にかけてたタオルで、私の涙を拭いてくれる。
コーチのその赤いタオルがかっこええって部員達が話してたことがあったなぁ。
「すいません」
タオルで泣き顔を隠した。
「俺、あかんかな。お前が泣かへんように、いつもそばでお前のこと守りたい」
反則やと思います。
この状況で、そんなこと言うのは。