波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~
ド―――ン!!
「久保田?どしたんや?真っ赤な顔して」
下足室の前で誰かにぶつかった。
今、最も会いたくなかった人や。
「コーチ…… 」
「久保田…… お前、城之崎追いかけるつもりか?」
「ごめんなさい!! 止めないでください!!」
優しい顔見たら決心が揺らぐから、顔を見ないように下を見て。
そのまま走り去る。
「止めへんから!でも、ちゃんと俺んとこ戻って来い!」
背中に刺さったコーチの優しさ。
なんでそんなに優しいん?
私なんかどこがええん?
走るスピードが遅くなる。
振り向いてしまいそうになる。
「久保田!頑張ってこい」
私は振り向かずに走った。
コーチの優しさに甘えてごめんなさい。