波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~
走る。
部活中のダッシュよりも速く。
アイツの元へ。
ごめんなさい。
コーチ。
私、やっぱりコーチのこと好きにはなれん。
「大雅っ!!!!」
全力疾走しながら呼んだから、思うように声が出やん。
職員用の駐車場に、大雅と大雅のお父さんらしき人がおった。
大雅の背中、めっちゃ寂しそう。
いっつもえらそうに肩で風切って歩いてんのに、今の大雅は……
肩を丸めて、ぐったりとしてる。
「なぁ!!大雅!!」
大声で呼び止める。
さすが親子。
同時に、ビクっと驚いて、振り向いた。