波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~
大雅のお父さんやとは思えない紳士的なダンディーなおじさま。
白髪混じりの髪に、グレーの高そうなスーツ。
銀縁のめがねから覗く瞳は、切れ長だけど、優しかった。
美形なところが、大雅のお父さんなんだなと思える。
タイプの違う顔だけど、整った顔立ち。
「杏奈…… 何しにきとんねん」
大雅の声は、いつもみたいにいじわるじゃなく、力がない感じやった。
「大雅ぁ……」
「だからぁ~、このタイミングで何しにきとんじゃ」
私、泣いてるみたい。
頬がびちょぬれやった。
私の顔を見た大雅パパが、大雅の背中に手を回した。
「お別れ言って来なさい」
お父さんの声は、低くて渋くて、厳しい。
さすが、大企業の社長さん。
お別れ……
やっぱり、お別れなん?