波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~
最後のチャンス~END~
大雅のお父さんが、高級外車に乗り込む。
大雅は、ふ~っとため息をついてから中庭の方を指差した。
「あっち行こ」
力ない声。
目力も、以前とは違う。
優しい表情にも見えるし、呆れてるようにも見える。
「手短かにしてや。急いでるから」
冷たい声。
振り向かずに大雅はそう言って、中庭のベンチに腰かけた。
「どこ行くん?」
私はベンチの横に立ったまま、涙がこぼれんように空を見上げる。
「お前に関係ないやんけ」
大雅が、石ころを蹴った。
コロコロって音だけ聞こえてくる。
下、見られへん。
涙……
まじでもうこぼれ落ちる寸前や。