波乱LOVE■番外編2■~俺様悪魔をフッた場合~
「でも、友達としてはコーチと付き合った方が安心やよな」
彩加は、亜里沙の肩に手を乗せて、なだめるように言った。
「コーチって、手ぇ早そうやでな」
ニヤニヤと笑ったのは、亜子。
さすが下ネタ大好き亜子。
すぐに話題を下ネタに持っていく。
「コーチ、エッチうまそぉ~やん?」
さっきまで怒った顔してた亜里沙も、一緒になって笑い出す。
「コーチのあの絶妙なサーブ見とったら、エッチもうまそうって思うよな」
「ほんまほんま!!」
盛り上がるふたりに、彩加が一言!
「今は、そんな話してる場合ちゃうねん!」
まだ恋を知らない彩加にとっては、刺激的過ぎる話題やな。
てか、私だって、全然まだ経験ないし、もちろん4人とも清い乙女なんやけど。
「コーチの裏の顔、調べやなあかんわ。てか、杏奈は本気で付き合う気?」
「付き合う気なんてない!!バレーに集中したいってちゃんと言ったし……」
でも、コーチは“いちおう彼女”って言ったよな。
それは怒られるからみんなには言えんかった。
誰もおらんようになった部室は、先輩が振りまいた匂い消しスプレーのレモンの香りに包まれてた。