ジェイド・ハミルトンの日記
ジェイ 4
 約束を覚えているかな。
名前を決めたよ。

 世界一美しい、僕たちの海と同じ名を。
帰ってきた君を抱きとめる、世界でいちばん優しい神秘。

 波間に星を煌かせる夜の国。

ここに座ってこの光景を見ていると、錯覚にとらわれる。

 満天の星空と、それを映す闇色の海。
まるで宇宙に飛び出したみたいだ。
 君のいる空の向こうに。
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