僕等の日々
……ニヤケてる。
俺の隣で物凄くニヤケてる。
春のバカが伝染りそうだ。


「おい、雫」


話しかけるとニヤケていた雫の顔が拗ねたような顔になった。

なんだ、俺の顔が醜いか。


「なんだい、ミカミちゃん☆」
「不意打ちで恋に落ちてるトコ悪いんだけどさ」
「ε=(゜ε゜;)ブフッ!!」


図星の雫が吹き出す。
わかんないとでも思ってたのかよこの野郎。


「んで、分かんのー?!」
「口元緩みっぱなしなんだよ、分かりやすい」


もしも雫とあの女がくっついたら、絶対雫が尻に敷かれると思う。
三万賭けてもいい。


「にしても…あの副会長がお前の彼女になったら、尻に敷かれる事間違いナシだな(笑)」
「にゃにぉう?(怒)」


俺と雫の頬を、いくつかの桜の花びらがかすめた。

一瞬甘い香りがして、太陽の光が目に飛び込んで眩しかった。

今頃G組では酒でも飲んでるんだろう。
チューハイばかりじゃなくて、桜を見ながら日本酒なを飲むような格好いいやつはいないだろうか。

……眠くなってきた。


「ミカミ!」
「なに」
「春だよ☆」
「……知ってる」


春だ。
もうすぐで喧嘩も仕事も始まる。
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