憂鬱ノスタルジア
「さぁ、もう寝ないと」
食事が終わると再びジゼルを抱き上げ、部屋に連れて行く
─ん…眠たい………
熱は下がったが、いろいろなことがあったため疲れたようすのジゼルは、すでに目を擦っていた
「電気…、消さないで…暗いの…いや―…」
キングサイズのベッドに寝かし、布団をかけてやると
どこか不安げなジゼルの声が聞こえた
「消さないと疲れはとれない。」
「でも…………」
─暗闇が恐いのか…?
まぁ、あんなところに閉じ込められてたんだ
仕方ないか…
「わかった、枕元の明かりはつけといてやる」
"寝ろ"と言うように、優しく頭を撫でてやると
ジゼルは小さく笑ったように口元を緩めて小さく呟く
「おやすみなさい…レインさん…」
名前を呼ばれたことに満足げに頷くと、レインは立ち上がり
寝室を出ていった
部屋には扉が2つあり
1つはジゼルのために急遽用意した部屋
反対側の扉を開けると、レインの書斎へと続いている
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