憂鬱ノスタルジア
「ご主人様、仕事がたっぷり残ってますから」
「全く…容赦がない奴だな」
書斎へ行けば、待ってましたと言わんばかりにスノウが待ち構えていた
手には山積みの書類
レインは仕方なく椅子に座り、書類に目を通し始める
「しかし貴方様が、あんな表情をするなんてね」
先ほどのことを言ってるのか、スノウはニコニコしっぱなしだ
「うるさい、黙れ」
レインは、さっきとは違い冷たく静かな表情だった
「失礼致しました…」
この表情を見たら、彼女は怖がってしまうのでは…と思ったスノウだが
相変わらず笑顔浮かべて頭を下げる
「明日買い物に行くから、馬車の用意をしとけ」
「解りました…」
それだけ言うと、レインは珈琲を片手に仕事を進めた
次の日の朝
ジゼルはマリアに起こされ、出かけるために着替えを手伝ってもらい
着替え終わると、玄関にてマリアと一緒にレインが来るのを待っていた
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