憂鬱ノスタルジア
「はじめましてジゼル様」
そこに現れる人物
─だ、だれ……
いきなり話しかけられ驚いてしまったジゼルは、ビクビクしながら話しかけた人物を見上げる
「ジゼル様、彼はスノウ
レイン様の秘書をしているのです。」
側にいたマリアが丁寧に紹介をすると
白髪に白い燕尾服のスノウはニコニコと笑顔を浮かべた
「ジ、ジゼルです…」
秘書と聞きジゼルも慌てて頭を下げる
─雪…みたい……
そして名前の通り、全身白を好む彼を見上げていた
「秘書は私の他に、もう1人いるのですよ
まぁ彼は全く働いていませんがね…
…………ノワール!」
─ノワール…?
それって昨日の猫ちゃんじゃ……
「よう、もう風邪っぴきは直ったか小娘?」
「…………!?」
廊下を歩いていたノワールはスノウに呼ばれ、だるそうに此方に歩いてきた
しかしジゼルが昨日会ったノワールという黒い猫とは何か違っていた
─人間……?
彼はスノウとは対照的に黒髪、焼けた焦げ茶色の肌…黒い燕尾服
†