ずっとスキ。
「明莉と一緒がいいかも。」
何かを考えながら悠真はそういってくれた。
すごい嬉しい!
でも、あたしは素直になれないからやっぱりひどいことを言ってしまう。
「あっそ!」
本当は「あたしも!」って言いたいのに。
言えない自分に悔しい。
「ひきにいってくるわ。」
悠真は平然としてくじを引きにいった。
あたしも後ろに並んだ。
もう引き終えた人たちはワイワイ騒いだり、泣いたりしている。
それくらい、このくじびきは運命を変えるんだ。
刻々とあたしの順番は迫り、悠真が引き終え、あたしは袋に手をつっこんだ。
そして、祈り続けた。

悠真を一緒。悠真と一緒。

勢いよく引いたくじには「A」とかいていた。
「明莉なに?」
悠真が興味深そうに聞いてきた。
「え!明莉から・・・?悠真は?」
「A」
嘘!A?そんなあ・・・
嬉しすぎるよ!
「あたしもだよー!」
「マジかよ。すげえ!」
修学旅行に希望が見えた。
悠真とラブラブになるんだからーあ!
「メンバー的にはいいけど、・・・・・・がいたら最高だな。」
悠真はぼそっとつぶやいた。
誰?
あたしは不安になってしまう。
美咲かなって思うから。
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