POP☆BEAT
そう言い、男はキャップを深く被り
ステージの方へ消えていった。


……どうしよう。


ちょっと、ドキドキした。



あたしは、当初の目的のトイレを
し忘れたまま、席に戻った。


「遅かったね」
「うん……。リズムで、昔よく喋った
人に会って。この後、ちょっとだけ遊んで
来てもいい?」


本当は。


ママだし、言っちゃおうかと思ったけど
絶対止められると思ったから、あたしと
篠原歩夢は知り合いだという事にしておいた。


そうしたら、ママは腑に落ちない表情を
した後、しぶしぶちゃんと送ってもらう
のよ。と、OKをくれた。



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