POP☆BEAT
「昼飯どーする? ファミレスでいいか?」
「あ、うん。どこでもいいよ」


信号待ちで止まるバイク。
頭の上から聞こえる低い声が、あたしの
心臓を大きく、高鳴る。



何だか恥ずかしさが襲ってきて、歩夢の
背中に顔を埋めた。



すると、鼻を歩夢の香りが擽る。



柑橘系の少しだけ甘い香り。


あたしは、何だかこの匂いに懐かしさを
覚えながら、眠ってしまった。
< 60 / 91 >

この作品をシェア

pagetop