プラチナの誘惑
「そっか。今でもその綺麗な小指の花は彩香ちゃんのお守りみたいな物なんだね…」
「…はい…なかなか小さな頃からの習慣は抜け出せなくて…」
小学校に入ってからもしばらくは母さんがシールを貼ってくれていたけれど、友達から
「そのシール何?」
って聞かれるのが嫌で、貼ってもらわなくなっていった。
それはそれで、私も成長したって事で母さんも笑ってたけど、
「一つ遠くに行っちゃったな」
寂しい言葉もつぶやいていた。
それでも、何か寂しい事や困った事があると、ついつい小指を見てしまう癖は抜けなくて。
大学に入った頃からは自分でマニキュアを塗って、小指にはかわいい花を描くようになった…。
母さんとの精神的な距離がそれほど大きなものじゃないって…思うために
なのかもしれないけれど。
「…はい…なかなか小さな頃からの習慣は抜け出せなくて…」
小学校に入ってからもしばらくは母さんがシールを貼ってくれていたけれど、友達から
「そのシール何?」
って聞かれるのが嫌で、貼ってもらわなくなっていった。
それはそれで、私も成長したって事で母さんも笑ってたけど、
「一つ遠くに行っちゃったな」
寂しい言葉もつぶやいていた。
それでも、何か寂しい事や困った事があると、ついつい小指を見てしまう癖は抜けなくて。
大学に入った頃からは自分でマニキュアを塗って、小指にはかわいい花を描くようになった…。
母さんとの精神的な距離がそれほど大きなものじゃないって…思うために
なのかもしれないけれど。