プラチナの誘惑
きっと、学生時代から恋愛を楽しんでいれば…。

こんな時、昴の冗談にどう返せばうまくやり過ごせるのかなんて、自然とわかってるだろうけど。

ようやく自分の人生を進めていく楽しさを感じ出しただけで、恋愛なんてこれから控えているオプションのようなもので…。

「…もう、からかわないで欲しい。
昴のお遊びとか気まぐれには私じゃ役不足だよ」

思わずつぶやいて。

今まで落とされた何回かのキスや、抱きしめられた時の暖かさを思い出してしまう自分をどこかに置いてきたくなる。

なんとか…理解できない昴の私に対する言葉や仕草…ついていこうとしてたけれど。

ついていくというよりも
何も考えられなかっただけだけど。

柊さんとの話を聞いてしまえばそれも無理。

「からかってないし、遊びじゃない」



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