プラチナの誘惑



「突然、どうして私の両親の事を聞いたの?」

もうすぐジュエルホワイトに着くという時になって、聞いてみた。

さっき、思ってもいなかった展開が私と昴の感情を支配したから…。

どうして両親の事を聞いたのか疑問だったけど。
昴の言葉は爆弾のように飛び込んできた。
両親の事どころじゃなくなって、昴の吐息に浮かされるままに…。

今は、つなぐ手は指を絡めた恋人つなぎに変わった。

『遊びじゃないから』

そんな昴を信じてる私。
信じた私を昴も受け止めてる…と思う。

「…真田さん」

「…?」

「アマザンの真田さんって彩香のお母さんの患者だったんだろ?
単なる患者以上に付き合い深そうだったから…。かなりいい医者なんだろうなって思ったんだ」

淡々と話す昴。
気持ちの揺れは見えないけど…。

「医者ってのに誇り持ってる感じがしたから…彩香にも同じ職業に就いて欲しかったんじゃないの?」
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