プラチナの誘惑
それでも、日々続く仕事に終わりはなくて。

私の営業部への異動は、ほぼ決定事項となっている。

ようやく落ち着いて自分をいかせる場所を見つけた…そう思っていた宣伝部から出されるという事実が、それ以上に自分の成長に繋がるメリットも何もかもを遠ざけて。

逃げようとしているのはわかってる…。

お見合いに安易に逃げて
自分の居場所を探そうと思っていたけれど。

何度も交わした昴とのキスが…そんな事できない弱い心をつくっていく。

昴の胸の中で、温かな
時間を感じる事が…当たり前に思えたなら。

…なんて…無理。

ははっとため息。

女の子には不自由しない昴の気まぐれなキスは…本気にしちゃいけない…。
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