涼×蘭
「か……彼氏にしてください」

「……は?」

寝起きのせいなのか、それとも俺の頭が馬鹿になったのか……俺の頭の回転が遅く、蘭の言葉を理解できない。

「偽の彼氏にしろっつーことだよ。つまり俺の代わり」

「……一輝の代わり……」

「だめぇー?」

そう言った蘭は泣きそうだ。
なんだか分からないけど、俺は蘭を抱き締めて言った。

「……ありがとう」

俺はホントにこういう顔に弱い……。



今ごろ涼の腕の中にいる蘭は幸せの絶頂だろう。
偽とはいえ彼氏になれたんだから。
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