涼×蘭
部屋の前から蘭たちが居なくなったのを確認した男の人がにっこりと頬笑む。

「涼はいい子だね」

「いいえ……」

「……そんなとこにいないで、こっちにおいで?」

男の人がポンポンと膝の上を叩く。

「……」

涼は首を横に振る。
行きたくないから。

「ここじゃ嫌か……」

「え?」

「しょうがないね」

「な……?!」

男の人が涼にゆっくり近付いたと思った次の瞬間! 涼は畳に押し倒された。言っておくが涼の目の前にいる人も身長が高い。さらに涼の方が細いし体重も無い。

「あっちは嫌なんでしょ?」

「そーゆーわけじゃないです……」

真正面から見下ろされる顔に不安を覚え、顔を背ける。

「ふーん……」

「……っ!」

涼の肌を指が這う。

「なんでこっちに来なかったの?」

耳元で囁かれ、遊ばれる……。

「したくな……っあ」

指が……止まって……?

「今、なんて言おうとした?」

「……した……ぁ……っ」

「……したいくせに」

「や……っ!」

涼は抵抗できない……。

だって相手は





「おじさ……んっ」


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