涼×蘭
「ぅ……ん……?」

「……はよ」

と、先輩が目を擦りながら言う。しかし……。

「は……?」

何で先輩がここに居んの?

「俺も寝ちまった……」

「……え……な? はぁ?」

「ん……?」

「ひろ……とせん、ぱい……?」

「ん?」

「何で図書室に……?」

「……本を読みたかったから。それじゃ駄目か?」

「いえ……あっ! なんか勝手に肩借りちゃったみたいですみません!」

「……?」

なんだ? 涼はつい先ほどのことを覚えてないのか?!

「なんかっ俺が勝手に寄っかかったみたいで」

「……いや」

覚えてないのか……。

「気にしなくて、良い……」

とりあえずこう言っておこう。
< 215 / 766 >

この作品をシェア

pagetop