涼×蘭
「え? バイトも行ってないの?」

「……はい」

「何で?」

「……おじさんにバレちゃいけなくて、それで……その」

「……そうか」

言わなくても分かってしまうのが大翔。スゴいとしか言えない。

「……辛いな」

「……え?」

「……見張られてるだろ?」

「気付いてましたか……」

「……当たり前。で? 誰が見張ってるんだ?」

「おじさんの使いの者が……」

「……涼付きのやつじゃないのか?」

大翔が驚いてるぞ?!
これは珍しい……。

「はい」

「……若くないか?」

「はい?」

「使いの人が若い……」

「……もう三十三ですよ?」

おじさんより年上だ。

「童顔なのか……」
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