涼×蘭
「らん?!」

何時の間にやら蘭が涼に抱きついている。

あれ? さっきまで俺、蘭の肩に顔埋めてたよな!?

「マジで!?」

「何が!?」

主語がねぇっ!

「マジで良いの!?」

涼は溜め息をついた。
蘭がポジティブで良かった、と。

「好きにしろ……」

つまりはOKと……。

「やったぁ……!」

蘭の顔からは喜びの表情しか出てこない。
だってずっと……ずっと片想いだったんだもん。



思わず涼の顔が綻んだ。

今までのどの涼の表情にもなかった柔らかい笑顔。










絶望という名の重たい扉が開いたのは。
涼の笑顔から一秒もたたないうちに……。
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