涼×蘭
「そんでさぁー……どかーんってなってバーン!! ってなるんだよ!」

ん? 部屋から蘭の声が……?
いや……いくら蘭のことが好きだからと言っても幻聴が聞こえるとは……。

病気だ……。

「凡人、馬鹿じゃねぇの!?」

あれ? 玲の声まで……?

「さすが剣ヶ峰……」

一輝の声も……?

あれ? 俺どんな病気だ?

すげぇな……。

と考えつつ襖を開ける。

と……。

「あ」

ぱたん。

同時に閉めた。

やべぇ……幻聴の次は幻覚だ……。

重傷だ。俺重傷。

「涼ー!?」

「え?」

お……重い……。

「涼ーもうめっちゃに"ゃっ!?」

玲が蘭を俺から引き剥がす。
別にくっついてても良かったんだけど……。

「凡人落ち着け! お前は帰ってきた主人に飛び付く猫か?!」

「玲ナイス」

もしかしたら猫よりも蘭の方が厄介かもしれない……。
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