涼×蘭
「凡人どうした?」

「ボロボロだな」

「あは……あははははー……助けて」

結局無理矢理連れてきた。
背中の涼が重い。いや、思ったよりも軽いけど……。

「涼? 起きなさい」

「ん……」

「起きなさい」

「眠いもん……」

何で律儀に答えるかな……。

「どうでもいいボロ雑巾が潰れますよ?」

「うー……」

涼が渋々離れた。

「あー……死ぬかと思った……」

「どうでもいいボロ雑巾……」

「に"?」

ボロ雑巾は聞こえなかったらしい。

「ふぁーあー……ん?」

涼が伸びをしてる最中に何かを見つけたようだ。

「鷹さんって相変わらず涼の起こし方優しいよなー……」

「え? 他の人の起こし方はもっと凄いの!?」

「もう蹴っ飛ばされるぞ」

それはもう酷い、一蹴分が痛いんだ。急所は外してくれるものの威力が強い……。

「ひぃッ!?」

「いてぇ……」

想像しただけで痛い……。
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