涼×蘭
「……何時ぐらいにいらっしゃられたんです?」

そう言いながら鷹は寝ている涼をベッドの上に座らせる。

「五時半ぐらい……?」

「その時間まだ寝てました」

「知ってる……」


鷹は完徹ができない。
それに俺との約束が無い限り起床は六時過ぎぐらいだ。休日は十二時ぐらいまで寝てる事もある。

「今度から気をつけますね」

鷹が涼の隣に座って紅く色付く涼の首筋を一撫でする。

「ん……っ」

いつもどおり声の漏れる涼をくすり、と笑い、その後に顔を首筋に埋める。そして少し低く擦れた声で囁く。

「痛かったら言いなさい」

鷹の消毒が痛いわけない。

「ん……」

涼が鷹の首に腕を回して鷹のスーツをつかむ。

涼の息が少し……荒くなる。



本来ならこの役目は、俺じゃない……。
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