涼×蘭
「おい玲君。あの女の人誰だよ。母さんじゃねぇよなぁ……?」

一輝が玲の肩を組みからかう。

「ちげーよ……母さんのアシスタント」

「アシスタント? 漫画家なの?」

「ちげぇ。デザイナーだよ……ドレスの」

「デザイナー……? じゃぁお父さんは?」

同じくデザイナー? それともメイクアップアーティスト?

「ブライダルコーディネーター」

「ぶらい……え?」

年寄りは片仮名に弱い……。

「ブライダルコーディネーター。結婚式をドレスから何まで一緒に考えて進めていく人……だったかな……?」

「おー!」

「じゃぁ二人とも結婚式に関わるのか! それってすげくね?!」

「……そうでもないと思うけど」

「え?」

「何でもねぇ。ほら。部屋着いた!!」
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