涼×蘭
階段を昇るたびに、階段がギシギシと音をたてる。

「こえー……」

「お化け屋敷みたいだなー」

「ちゃんと人が住んでるもんっ!」

「すげー……」

涼は初めての経験に目を物凄く輝かせている。

「涼、楽しい?」

「おう。もう、すっげーってしか言えねぇ」

「ここ俺ん家ー」

おんぼろアパートの二階の3つ並んだ部屋の一番奥が蘭の住んでいる部屋らしい。

鍵を差さずに扉が開いてるかたしかめる。

開いた……ということは……。

「兄ちゃんただいまー!!!!」

元気な声でそれはもう近所迷惑になるぐらい大きな声で。

「え!? 兄ちゃん?!」

涼君、本日二度目の発見です。
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