涼×蘭
「先輩……?」

玲が猫をいじる大翔に恐る恐る近付く。

「なんだ」

「何してるんですか?」

「猫……」

「……可愛いですね」

「あぁ……」

今じゃ猫は大翔の服に入り込もうとしている。

アホだな……入れっこないのに。

「座れば……?」

「え? あ、はい」

玲が大翔の隣にちょこんと座る。

猫を抱き上げ、水ノ宮の膝に置いてやる。
なんか触りたそうだったし……。

「どうしたんですか?」

「……別に」

触りたそうだったから置いただけだ……。

しかし猫はピクリ、と鼻を動かし、俺の膝に乗ってきた。

「……先輩の膝がお気に入りみたいですね」

「……」

少し残念そうだ……。
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