涼×蘭
玲が頑張って猫に触ろうとしているが、そのたびに猫は後ろに下がろうとする。

「あーあ……」

諦めたようだ。

そして猫はいつの間にか大翔の膝の上から横に移動している。おっこちたのか、はたまた玲を警戒しているのか……?

そんな猫を見た玲は浅く溜め息を吐く。

「何だ?」

「いえ……何で逃げるかなぁーって……」

「……」

猫が俺の指に戯れる。可愛い……。

隣で落ち込んでいる水ノ宮を盗み見てみる。
こいつの髪も柔らかそうだな。と、考え猫が戯れてないほうの手で水ノ宮の髪の毛に触れてみる。

柔らかい……。

「せっ、先輩!?」

「なんだ?」

「えとっ!? どうしたんですか!?」

「別に」

ただ柔らかいのかな、って思っただけだ……。
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