涼×蘭
「大翔さんは今、生徒会にいますよね?」

「……はい」

俺は書記と会計の両方の担当をしている。ちょっとした補佐だ。

「疑うのであれば生徒会室にある生徒名簿を見てください。俺の名前が載ってるはずです」

「いえ……大丈夫です」

金髪で載ってそうだし。

「そうですか」

「あの……」

「はい?」

「あの、大翔さん……って言うのは……」

「もしかして、呼び捨てにしろ、と?」

「はい……」

大翔さんと呼ばれるのは好きじゃない……。

「かしこまりました。これからは『大翔』と呼びますね」

「……ありがとうございます」

鷹さんから「大翔さん」と呼ばれる事が無くなると思うと少しだけホッとした。

「大翔さん」と呼ばれるのは忌々しいことだから……。
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