涼×蘭
「ふあーぁ……おー皆集まってる……早いなぁ」

涼が大きく伸びをしながら着流しで部屋に入ってきた。寝呆けてるよ、こいつ。

「え? もう五時だけど?」

涼の部屋に西日が差す五時だよ?

「え? だって俺今起きたばっか……」

「いやいや、だいぶ前から活動してたよ」

「そうそう。宿題だってやってたし」

「嘘だろ、俺にそんな記憶はねぇよ?」

「じゃぁ、数学のテキスト見てみ? 半分くらい終わってるから」

「おう……汚ねぇ字だな……蘭が書いたやつじゃねぇの?」

幼少期の涼はとてつもなく字が汚かったのだ。

「俺そんなに正確に書けないもん……」

「たしかに」

「に゙!?」

否定してくれても良かったのに!!
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